在来紅茶《ko-cya》

当園で栽培している面積の約15%は、在来種の茶畑です。

 

  ●在来種

 茶は花を咲かせ実を付けます。しかしその実が土に落ち生えてきた茶の樹は、親樹と同じ性質を持ちません。そのため昔の茶畑には様々な性質を持った茶樹が混在していました。現在、全国の茶園のほとんどを占める品種茶(ヤブキタなど)はその枝の一部を切り、挿し木で増やしたものです。挿し木という技術で「樹のクローン」を作ることにより、同じ性質を持つ樹を育てることができるようになりました。この技術を活かし、特徴ある性質を持つ優れた品種がたくさん生まれる一方、在来種の畑は一部を残しほとんど残っていないと言われています。

 

冬の寒さ厳しいこの地で100年以上前に種から植えられた茶樹は強く、異常気象が続く近年も変わらず新芽を付けてくれます。挿し木ではなく種から育った茶の樹は、根が深くしっかりとしています。

 

一株ごとに性質の異なる性質となる在来種は製茶が難しく、優良な品種の導入と高度経済成長期の影響を受け、そのほとんどが抜根・植え替えされ、現在はほとんど残っていません。

 

この地に生き続けてきた在来種の畑は昔ながらの栽培を…と、整枝の時期や回数も、昔のまま。農薬や除草剤の散布も行っていません。

 

2014年からこの在来種の茶葉を使い、気候的に加工しやすい夏の紅茶づくりを始めました。

写真:在来紅茶(収穫:7月上旬)

海外の紅茶のようなパンチはありませんが、渋みが少なく優しい風味です

  

  煎茶も紅茶も同じ樹から作ることができます。

  

  ・煎茶

  摘み採り→蒸し→揉み→乾燥

  ・紅茶

  摘み採り→萎凋(ある程度水分を取る)→揉み→発酵→乾燥

 

  煎茶とは加工方法も全く違い、試行錯誤の連続です。

 

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昇龍園  

 

滋賀県甲賀市信楽町朝宮    
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